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2002年12月27日 (金)

告発の代償

ワールドビジネスサテライト(WBS:テレビ東京系)にて、企業の法令遵守に関する特集をやっていました。今年ほど、「規則破りの企業」に対して、世論の非難が集まったことはなかったように思います。

特に、雪印食品の事件は、衝撃的でした。前年度の狂牛病騒ぎにより、国家が国産牛肉を買い取ることを悪用し、海外牛肉を買い取らせていたことが告発され、雪印食品は不買運動という社会制裁を受けた後、会社再建不能となり消滅してしまいました。

しかし、そのウラで、もうひとつ消滅した会社がありました。雪印食品が偽装工作を行った西宮冷蔵という倉庫の会社です。この会社が、雪印食品の偽装工作を世の中に告発したのでした。

WBSで、西宮冷蔵の社長が登場し、会社をたたむことになった経緯を説明してました。事件以降、ほかの会社との取引も続々と停止されてしまったそうです。

もしかして、その「ほかの会社」は、「顧客の秘密も守れないような会社とは付き合わない」と、正当性を主張したつもりでいるかもしれません。

しかし、もれたらまずい秘密がないなら、なぜ、取引を停止したんでしょうか? とても不可解です。

雪印食品の事件の後、日本ハムも同様な偽装をしていたとして社会制裁を受けました。結局、牛肉業界はどの会社も似たようなものだったのです。だから、みんなでよってたかって正義面したものを総スカンにした。そんな悲しい状況が想像できてしまいます。

法律にのっとって行動することは、当たり前のことなのです。しかし、自分の利益のみを追及していこうとすると、どうしても抜け道探しに躍起になってしまいます。

正しいことを主張しつづけることがこれほど難しいとなると、だれも正しいことなどしなくなってしまいます。時計の歯車が徐々に狂って、気がつくと正しい時間を示さなくなるように、モラルの歯車も、ちょっとした気の緩みで正しいものを示さなくなってしまうのかもしれません。

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