なぜ27年前にクビにしなかったのか?
読売新聞と毎日新聞に、クビになった郵便局員がその地位確認などを求める訴訟を起こした、という記事が載ってます。
時はベトナム戦争まっただなかの1972年。学生だった元郵便局員はベトナム戦争反対デモに参加していましたが、そのために公務執行妨害容疑で逮捕されました。
その後、公判中の1973年4月に、郵便局に就職します。そして、同年12月に懲役4ヶ月、執行猶予2年の有罪判決を受け、確定しました。
ところが、その後、特にとがめもなく、27年間無事に勤務していたのに、2000年11月になって突如、27年前にさかのぼり失職処分とされたのだそうです。
有罪確定者が公務員をクビになるのは、法律で決まっています。ですから、27年前にちゃんとクビにしておれば、今回のような裁判沙汰にならなかったはずです。元郵便局員も27年前ならまだ若く、新しい職業も探すことが簡単にできたでしょう。
この事件、実はウラがあります。この元郵便局員はデモに参加するようなところからもわかるとおり、活動家の資質があり、その行動が最近顕著になっていたそうです。そして、1973年の段階では政治的判断でクビにならなかったのが、2000年の段階で、そのときの上司の判断で失職の決断を下した、というのが真相です。
うるさい人は、疎まれる、という典型例だったのでしょう。
ただし、わざわざ27年前の、しかも執行猶予がついた罪をいまさら持ってくる道理はない、というのは正論です。
せめて、年金受給権は復活するような判決が出れば、と思います。
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