公的サービスへのストックだけではいけない
お金の流れと、働きを意識することはとても重要なことだと思います。
自分が働いて得る給料の、実際の支給額と給与額を比較し「なんでこんなに引かれるんだ~」と嘆いている人がいます。
私はそもそも、給与額はあまり見ず、支給額だけ見るようにして「ありがたや~」と思うようにしてました。根拠もなく、です。ただ、いろいろ勉強して、引かれているのは社会保険や税金であること、そしてそれらがどのように使われる予定であることなどを理解した後では、自分の、「支給額だけを考えるようにする」という行動は、理にかなっていると思えます。
健康保険は、わずかな自己負担で医療が受けられるための支払い。
介護保険もほぼ同じ。
厚生年金保険は、老後、遺族、障害時の年金のための支払い。
雇用保険は、クビになったり会社を辞めたりしたとき、次に仕事を見つけるまでの所得補填のための支払い。
そして所得税、住民税は、公的サービス全般を受けるための支払い。
会社に雇われる従業員、すなわちサラリーマンの場合、これらの支払いが自動的かつ強制的に行われます。そのかわり、各種公的サービスを受ける資格を失うということはありません。
これらの支払いは、公的サービスを受けるためのストックだと、考えられます。
現在、この公的サービスの縮小がどんどん進んでいます。医療費自己負担の引き上げ、年金保険料の引き上げ、年金給付の引き下げ、失業給付額の引き下げなどなど。
多くの人は、公的サービスのみで十分な生活ができるはずだと思っていますが、実際には「必要最低限の」生活しかできません。
したがって、フローとして実際に手元に流れてきた手取りの支給額の中から、自らのためのストックに回す必要があるわけです。
公的サービスへのストックは必ずしも自分が使えるわけではないですが、自分が自らのためにストックしたものは必ず自分が使えます。まずは、自分自身へのストックを増やしていく習慣をつけることが重要でしょう。
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