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2005年5月22日 (日)

FPフェア(5) 世界中のファイナンシャルプランナーの貴重な話

FPフェアの5コマ目、最後のセッションとして、海外で活躍されるファイナンシャルプランナーを招いての国際シンポジウムを選びました。

参加者は、コーディネーターとして、日本FP協会国際事業室米国分室室長の佐藤スズエさん、参加者は

アメリカよりダニエル・モサンド氏
オーストラリアよりジョン・ヒューセン氏
カナダよりピーター・ボルペ氏

以上、計4名でした。

参加者を見る限り、ファイナンシャルプランナー業界というのは環太平洋の国々がリードしてるのだな、と改めて思います。

海外では、CFP認定者であることにより、日本よりもより大きなビジネスチャンスがあるようです。これはシンポジウムの中で出た話ではないですが、例えば、アメリカではCFP認定者は投資顧問の資格を得ることも出来ます。しかも、日本では通常許されない一任勘定も行えます。実は、一任勘定を行えるのは非常に重要です。ファイナンシャルプランナーに相談を行うお客様は、必ずしも投資になれているわけではないからです。

アセットアロケーションを提案し、それに見合う投資信託を紹介する。日本ではこのあと、原則としてはお客様から実際の注文指図を受けなければ、証券の売買は行えません。お客様に「わからないからお任せするわ」などといわれてしまうと、そこから先の作業が進められなくなるのです。ファイナンシャルプランナーが投資を提案する場合、基本は儲けることではなく、資産を守ることが前提になります。そして、お客様利益と倫理を優先し、あまりに不利な売買など行うわけないのです(という建前ですけど)。

日本が本当に金融立国を目指すのであれば、自己責任はもちろん必要ですが、他人に任せるのもお客様の自己責任であり、相応の資格のある人なら一任勘定を行ってもよい、という具合に規制緩和するべきでしょう。

さて、3人のCFP認定者ですが、やはり最初は「足で稼ぐ」のが重要だといってます。マーケティング活動は毎日行い、常に新しい顧客との関係作りにいそしむのが重要です。もちろん、ビジネスパートナー作りも重要です。

そして、お客様の情報を集め、信頼されるよう正確で重要な情報の提供に努めます。恐れをコントロールし、信頼を得られれば、家族や親類、友人を紹介してもらえる。マーケティングと新規顧客も重要ですが、紹介による顧客獲得が増えてくれば、ファイナンシャルプランナー事業も軌道に乗る、とのことでした。

とても印象に残ったのが、アセットアロケーションです。

すべてのCFP認定者が、株式の比率を、50%以上にする、と答えたのです。このとき、会場からは多少、ため息に似た声が上がりました。日本の現状ではありえないからでしょうね。もちろん、株式には、株式投資信託も含まれます。

ほんの10~15年前まで、日本の10年国債の金利は6~9%ほどもありました。何も苦労せずとも安定運用ができたのです。だから、ごく普通の人は債券重視(すなわち預貯金)で十分でしたし、それにも増して収入が増えていました。預貯金に回したお金を使う必要がなかったので、そのまま複利で増えていき、退職したあとには老後に十分な預貯金が残り、国からもぜいたくできないまでも相応の年金がもらえたのです。

今後はそんな時代ではなくなります。預貯金の金利は低く、給料は身分相応に頭打ちとなり、老後の年金も最低限の金額となっていくのでしょう。ですから、せっかく少しずつ貯めたお金にも、やはり働いてもらうべきなんです。

「日本株が上がると実感すれば、株式のアセットアロケーションも上がるだろう」という、クールな意見も参加者から出ましたが、私自身の経験からも、少しずつでも株式と預貯金の分散を進めておくのがかしこいだろうという点に関して、今後も啓蒙していきたいと思います。

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