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2005年5月31日 (火)

個人所得税制抜本改正間近

産経新聞によりますと、政府税制調査会が個人所得課税の抜本改革の概要を固めたそうです。平成18年度より、数年をかけて各種控除を見直すことになるとのこと。

ほとんどが増税につながる内容のようです。気になるものをいくつか取り上げてみたいと思います。

以下、産経新聞大塚昌吾氏の5月31日付け記事を一部引用させていただきます。

 政府税制調査会(首相の諮問機関)は、個人所得課税(所得税と個人住民税)の抜本改革の概要を固めた。平成十八年度から数年かけて退職金への課税強化や給与所得控除の縮小、配偶者控除の廃止など、減税措置が相次いで見直され、サラリーマン世帯を中心に家計を直撃する負担増は避けられない。

減税の多くは、サラリーマンと専業主婦と子供という、俗に言うモデル世帯を想定したものが多いのです。ですから、税制を正すとサラリーマンの人々の増税になるのは必然なのですね。サラリーマンの人口が多いから結局、サラリーマン向けに情報発信すると「負担直撃」という表現に、どうしてもなってしまうのでしょうね。

 抜本改革では、まず退職所得控除と給与所得控除を縮小する。退職所得控除では、老後の生活資金として優遇されてきた控除(勤続二十年まで一年につき四十万円、二十年超は同七十万円)を縮小し、控除後の金額の半分だけに課税する二分の一課税も見直す。  また、サラリーマンの必要経費として自動的に控除されている給与所得控除(年収一千万円で二百二十万円など)も縮小し、税務署で確定申告する仕組みを広げる。

退職所得控除は、表向きは長い期間を勤め上げた人に対してその労をねぎらうために税金を軽くしている、ということになっています。最近は転職する人が増え、長く勤める人が少なくなっており、そのために見直すのかな? とも思ってました。しかし、現実的には仮に3年で転職したとき、120万円も退職金が出るのは考え難く、ほとんど無税になっていると思われます。退職金を給与所得などの扱いにして、これに課税しようということなのでしょう。おそらくは一時金でなく、年金で受け取れば雑所得になるなど、抜け道は残る気がしますけど。

さらっと流れてますけれど、「税務署で確定申告する仕組みを広げる」とは、年末調整で済む人を減少させる、すなわち確定申告しなければならない人が増える、と読み取れます。

年末調整廃止の可能性については、たまに話を聞きます。でも、本当にそれをしたとき、税理士が足りない。では、自分で確定申告をしたくない(面倒だ)、という人の受け皿をだれが引き受けるのか? というビジネスチャンスの話まであったりします。

 税額計算前に控除される「所得控除」も、基礎控除と扶養控除、障害者控除を除き原則廃止する。配偶者控除は、働き方が多様化し、配偶者だけを優遇するのはおかしいとして廃止するほか、生命保険料控除なども業界に対する補助金的な性格が強いとして廃止する方向で検討する。  その一方で少子化対策の観点から、子育て支援につながる扶養控除は拡大し、子育て世帯では負担が軽減される可能性もある。

所得控除は原則廃止ですか。この文面だと、社会保険料控除も廃止になってしまいそうな気がしますが。それは現状の国民年金保険料未納を解消しようという流れに逆流を起こしそうな予感がしますが。生保募集人としては、生命保険料控除がいよいよなくなるのか、と感慨深いです。簡単に生保業界が引き下がるとは思えませんが。ただでさえ銀行窓販全面解禁を延期気味にできるほど力が強い団体のようですし。

扶養控除、障害者控除は残る。特に子育て支援向けの控除が拡大になるというのは朗報ではないでしょうか?

より具体的な税制改革の話が見えてくるのは、6月以降のようです。そして、例年通り12月ころに大綱に盛り込まれ、来年、再来年に実施されるという流れです。

どんな制度になったとしても、その制度の内容を理解し、備えるなどすれば、それほど大騒ぎする必要もないかも、という気がしています。

今後も税制改正に関しては、適宜にフォローしていくつもりでいます。


※改めて読みますと、税制ってのは本当に変えられないものなのだな、と思いました。いまだに実現していない項目多数です。最新の情報は、常に国税庁にて確認する必要があります。(2014/05/22追記)

国税庁:タックスアンサー

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