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2006年10月10日 (火)

余裕資金300万より、年収300万の人の役に立ちたい

10月8日まで行った、FPフェアでのセミナーに関して、1つだけ書いておこうと思います。

セミナーでは、面談のロールプレイングが行われました。そのときに割り当てられた課題、すなわちサンプル家族の家計がすごい設定だったのです。問題を作った人の意図がわからなかったですし、相談者役の人には、かなり迷惑をかけたかもしれません。

メインの課題は、「投資信託を2年前に100万円分購入したが、最近になって50万円に減っているのに気がついた。この投資信託をどうするべきか?」というものでした。

課題では、電子メールで家族構成、収入、支出、現在の資産残高、ローンなど簡潔にまとめたものをあらかじめいただいたことになってます。

~~~~~~~~~
相談者家族構成:夫45歳、妻42歳、子供2人。
年間収入:夫のみ手取り900万円
年間生活費:600万円(うち、住宅ローン返済200万円が含まれている)
貯蓄残高:銀行 1000万円
      郵貯 750万円
      個人向け国債 200万円
      投資信託(今回相談のメイン) 50万円
      合計 2000万円
生命保険:夫定期保険 1000万円
住宅ローン残高:2000万円(金利4%、期間は残り20年)
~~~~~~~~~

以上のような設定でした。

子供の年齢は不明だったのですが、相談者のアドリブで、中学2年生と小学校3年生になりました。

データを読んでいくうちに、疑問点がふつふつと湧いてきます。

余裕資金が年間300万円、貯蓄残高が投資信託を除いても1950万円もあるのに、この家族はなぜに50万円もの投資信託の損にこだわるのだろう? 年2回の家族旅行程度の金額のように感じます。

もし、余裕資金300万円の使途が把握できずに、預貯金が増えていないのなら大問題です。しかし、貯蓄額がすでに2000万円もあることから、むしろ堅実に貯めているように見えます。

もっとも、相談者のアドリブが、「何かと使ってしまって、余裕資金が300万円もあるとは思えない」という受け答えだったので、まずは余裕資金を把握するべきだ、という話の流れになってしまいましたが。

投資信託は、なるべく長く持つほうがよいし、家計のバランスから考えればたいした損失ではないから、そのまま保有すればよいのでは? というシナリオを想定して話を進めようとしました。

このケースでは、むしろ証券会社の人が、お客様のリスク許容度を軽く見すぎていたために起こった相談事のように思えます。投資信託だけ見るとたしかに50%減は衝撃的です。財産全体で考えてみるとか、元本割れのリスクを理解できるまで説明したかなど、事前にいくらでも手を打てたはずです。

もし、相談者役のアドリブのとおり、「損するかもしれないという説明はたしかに受けたけど、儲かると思って買ったんですよ」という考え方だったのなら、正直、投資商品は勧められないですね。こういう反応が出た段階で、投資信託は売却、他の手段、保険を厚くすることや、ローンの繰上げ返済を優先することを提案することになるのでしょう。

制限時間が15分ということだったこともあり、あまりうまい相談ができなかったのが残念でした。ロープレでよかった(^^;;;

それにしても、年収300万円にも満たない人があふれるこのご時勢に、余裕資金年間300万円もある人が相談に来るという設定ですが、現実でもそうなのでしょうか? 私としては、年収300万円の人に、10年後、20年後に少しでも余裕がある生活を過ごすためのアドバイスをしてみたいのですけど。

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