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2014年8月10日 (日)

長寿かつモラル意識高い先進国の人口減少はおそらく必然だよねという話

昨晩、行きつけのスナックですごいショックな話を聞きました・・・もとい、おめでたい話かもしれません。

昨年夏くらいから、そのスナックで働き出した、20歳前後の女の子がいたのですが、春ごろに突然お店をやめました。

その女の子の母親とは知り合い、というか、6年くらい前までスナックの従業員と客という関係で、その女の子がさらに子どものころなかなか学校になじんでないみたいな話を聞かされてた、というような間柄だったので、気にかけてたつもりでした。

母親もまだ40代前半、女の子を産んでから比較的早くに離婚してしまい、ひとりで女の子を育ててきたのですが、年末くらいに、実は母親が再婚して年の離れた弟ができた、という話を女の子から聞かされてました。

そして、昨日になって急に思い出されたかのように、スナックのママからその女の子がやめた理由を正式に聞かされました。

なんと、店の客の子どもを妊娠したのだそうです。もうすぐ生まれてくる、とのことでした。

ってことは、勤め出して数ヶ月でそういう関係になったってことです。

母親の幼い子どもと、女の子の生まれたばかりの赤ちゃんが一緒に暮らすかどうかは知りませんが、微笑ましくも複雑な家庭環境になりそうです。ほぼ同い年でおじとおい?めい?の関係ですし。

複雑な思いでそんなめでたい話を聞きました。世間一般には少子高齢化による人口減少問題をどうにかしないといけない、という風潮ですが、実は解決策があるのに後戻りできないのが現実なのではないかと思います。

いわゆる先進国では、乳幼児死亡率は限りなくゼロに近く、多少の障害があっても難なく生きていけるようになってます。

そして、衛生管理が行き届き、冷暖房がほぼ完備され、大過なく年を重ねることができます。

日本では今のところ戦争もありません。人は必ず亡くなりますが、不幸な事故を除くと、亡くなる原因は基本的に老化現象に伴う病気のみ、という印象です。

そもそも、平均で80歳を超えた寿命ですから、多くの人が90年~100年近くを生きる時代になっています。

先進国のもうひとつの特徴として、教育水準やモラルの高さがあげられます。

義務教育は中学までなのに、日本国内の高校への進学率は98%超えだそうです。さらに大学への進学率は50%を超えています。

現在の若者は、同年代の2人のうち1人が大学進学者です。さらに差別化を図るには大学院に進学しないといけません。私が学生だったころ大学院への進学はそのまま学者になるというイメージでしたが、今はそうでもない気がしています。

ともあれ、学歴が高くなるということは、けっこういい年齢まで社会に出ず、自立せず、必然的に結婚も出産もしない、ということになります。

もちろん、社会に出ても、簡単に結婚しません。男性の初婚年齢平均は30歳超え、女性の初婚年齢平均は28歳超えだそうです。

初産の平均年齢も、つい先日、ついに30歳を超えたことが話題になりました。

このように晩婚化、初産高齢化が起こるのは、先進国ならではの男女間のモラルの高さも原因かと思ってます。

どうしようもない性差を除いて、雇用においては男女は等しくあるべきという男女雇用機会均等法というのが出来てから、女性でも普通に働いて稼げるようになりました。自分で稼げるなら、普通、パートナーに頼ろうとはしません。

また、ちょっとした男女のコミュニケーションが簡単に犯罪にされます。セクハラとか、ストーカーとか。

なので、意識の高い男女は交際にも本来、すごく慎重になります。だからこその晩婚化、初産高齢化でしょう。

そして、以上の状況は、すべてスパイラルになって次世代に引き継がれるでしょう。

平均寿命が長ければ、子どもが亡くなる可能性が限りなく低いなら、たくさんの子どもを生むというインセンティブは働きません。

学歴が高いことが当たり前となれば、将来の教育費負担を過度に気にして、2人目3人目を育てることをためらうでしょう。

そして、両親が自分を30歳代で生んでいるなら、自分の子育ても30歳過ぎてからでもいいか、となるでしょう。

以上のようなことが続く限り、今後も日本は、そして普通の先進国は、少子高齢化をまっしぐらに進むのでしょう。そして、人口減少はかなり先まで続くことになりそうです。

政府は、なるべく人口減少速度を遅くしようと、いろいろと政策を打とうとしているようですが、現実問題、長寿であり、高学歴かつモラルの高さを保っている以上、今以上に子どもは増えていかない気がします。

私の非常に狭い観察範囲内で、若くして子どもを生んでいる女の子、3人以上子どもを育てている女性には、やはりある傾向があります。学歴や職歴はあきらめてますし、かなりのバイタリティをもってことに接していると感じます。そしてパートナーも世の中の草食傾向から外れ、先のことを考えずにアグレッシブであったりするのでしょう。

ただ、それでもそんな若いママ、子だくさんなママは少数派だろうなと思います。彼女らを多数派にするためには、先進国として積み上げてきたもののうち、いくつかを後退させなければならないのだろうな、と感じます。具体的には、過度な高齢者福祉や長寿政策の縮小、進学率の歯止め、古い男女モラルの多少の復活など。

その選択が出来ない以上、少子高齢化は止まらないし、人口減少は続くのでしょう。

ところで、冒頭で書いた女の子との最後の会話を思い出しました。

弟が出来てかわいい、みたいな会話になり、「じゃ、オムツの付け替えとか手伝えば、将来の練習になるよね」みたいな話をしたのでした。

そのときに、すでにおなかの中に赤ちゃんがいたのかと思うと、ちょっと感慨深いです。

【参考リンク】

文部科学省:高等学校教育
日本生命:「数字で読み解く23歳からの経済学」減少する大学進学率52.2%(2010)→50.2%(2013)
日本経済新聞:初産年齢30歳超す 「一生結婚しない」男女とも最高 少子化白書を決定(2013/6/25)
厚生労働省:平成25年度簡易生命表の概況
ガベージニュースドットコム:日本の婚姻率・離婚率・初婚年齢の推移をグラフ化してみる(2014年)

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