動画前提のWebデザインの時代
2015年3月8日。東京テクニカルカレッジで行われた、「Web動画クリエイター科新設記念 講演会」にて、知り合いの木村博史さんが講演をするというので、参加してきました。
実は木村さん、私が参加している著者養成スクール主催者である、ネクストサービスと、かなり深いビジネスパートナーを勤めておられます。そして、その木村さん、ソーテック社から刊行されたYoutube本の著者なのです。
この本がご縁で、今回の講演会の講師としての白羽の矢が立ったとのことです。
さて、講演を聴いて、自分でも感慨深い部分があったので思い出話も込みでしてみます。
私は実は、1994年くらいから1999年くらいまで、「ザ・ウィンドウズ」というパソコン雑誌の編集者で、当時のPCの最先端事情を取材する側でした。
Windows3.1~Windows95~WindowsNT~Windows98~Windows2000、くらいのころでしょうか?
当時のパソコン動画といえば、Video for Windowsがいいのか? RealVideoがいいのかが議論され、動画編集ソフトはAdobe Premiereで決まりだよね、みたいな時代でした。
動画の大きさは、180×120ピクセルからスタートし、パソコンのCPU、Pentiumがパワーアップされたり、メモリが強化されたりしていくに従い、徐々に動画サイズがでかくなりました。
が、当時はなんといっても、動画を扱うのは作業が重くて、時間がかかり、非常につらい、という記憶しかありません。
通信速度も、当時はまだモデムでの通信が一般的で、ISDNを利用できれば最先端。光通信は高値の華、しかもADSLが登場するのはさらにしばらく先でしたから、動画のやり取りなどをネットを通じて行うのはもってのほかでした。
木村さんも講演で、「1分の動画をダウンロードするのに30分以上かけていた」という話をされていました。本当に懐かしい話です。
それが今や、スマートフォンやタブレットで簡単に動画撮影し、アプリで簡単に編集し、高速通信を使ってあっという間にYoutubeにアップロードでき、それを多くの人が見ている時代です。
昔は動画を作ることに技術が必要でした。そんな時代は終わり、いよいよ動画をいかに活用するか、の時代になったということです。
もちろん、テレビの業界では当たり前の作法やテクニックなどもあるのでしょうが、別に業務用の録画機材など必要ないジャンルがいっぱいあります。
東京テクニカルカレッジでは、「Web動画クリエイター科」を2016年4月(つまり来年)より新設するとのことです。
これは、今や一般の人がテレビでなく、スマホ画面で動画を見ることが増えており、今後ますます、Youtubeを筆頭にWebからの動画配信が重要になる、という見立てを元に新設する学科だそうです。
ダラダラと文章で説明するのではなく、動画で簡潔に紹介する。
昔はテレビ、新聞、雑誌、リアルイベントでの告知からWebに誘導するのが普通だったのが、今はWebで発信した情報を元に、リアルイベントやテレビ、ほかへ誘導できるようになっている。
さらには、Webでの動画の使われ方が変わっている。トップ画像だったり、背景だったり、デザインの一部だったりする。
動画の重要度が増すのなら、それを作る人材の重要度も増すのだろうし、それができる人を増やさなければならない。しかも、ある程度のクオリティのものを作れるようにならなければならない。
「Web動画クリエイター科」どのようなカリキュラムになるのかはまだ不明ですが、Web動画がもっと重要になる時代に見合った人材育成のための学科になりそうです。
【参考リンク】
専門学校 東京テクニカルカレッジ
インプリメント株式会社(木村博史さんが経営する会社)
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